「家に看護師さんが来てくれるといいのに…」 
今までそんな患者様の声が何度も聞こえていました。患者様が自分の思い描く生活を実現するサポートをさせていただきたいと準備を整え、令和4年12月より精神科訪問看護を開始いたしました。

精神科訪問看護とは?

心のケアを必要とされている方を対象に、医師の指示のもと、メンタルヘルスに精通した看護師、精神保健福祉士、作業療法士などのスタッフがご自宅に訪問させていただき、看護、社会復帰支援をはじめ、地域や家庭での必要なサポートを個別的に行い、より安定した生活を送ることを目標としています。

対象者は?

当院の医師が、病状により訪問看護の必要性があると認めた方です。(子どもから高齢者まで幅広く対応しています)
例えば…
・健康面に不安があり、相談をしたり悩みを聞いてほしい方
・人と関わることが苦手で、自宅に閉じこもりがちの生活となっている方
・生活リズムが整わない、薬を飲み忘れてしまうなどの規則正しい日常生活を送れない方
・スタッフと一緒に生活訓練を行ったり、コミュニケーションをとる練習をしたい方
・食欲の低下などにより、栄養状態に不安がある方
・入院施設からの退院直後など、自宅での生活に心配がある方

など、様々な困りごとに対して一緒に対策を考えていきます。

どんなことをするの?

日常生活でのお困りごとが何かを患者様とご家族からお聞きし、患者様にあった解決方法を提案し一緒に取り組んでいきます。
例えば…
・きちんと内服できるような方法、生活リズムを整えるような方法を一緒に考えます
・こころとからだの症状の観察を行い、状態の悪化を防ぎ、改善を目指します
・人と関わることが苦手な方には、話をしたり簡単な作業をすることで人と関わる練習を行います
・一緒に外出したり、簡単な運動を行って身体機能の低下を予防します
・子どもの場合は、一緒に遊んだり勉強をしたりします

利用方法は?

ご利用していただくためには主治医の指示書が必要となります。ご希望の際は、主治医にご相談ください。
主治医の指示により、スタッフが内容の説明、状況等の聞き取りをさせていただき、開始という流れになります。

サービスを受けられる地域は?

名古屋市西区・北区、北名古屋市、清須市です。その他医師が必要と認める場所には訪問させていただきますので、ご相談ください。

利用料金は?

各種健康保険・公費医療制度を適用できます。訪問する回数、お住いの市町村、利用する制度によって、料金が異なります。
健康保険を適用した場合は基本的に3割負担となり、自立支援医療や市区町村ごとの制度等を適用した場合は1割~無料となります。
利用開始前にスタッフが丁寧に説明しますので安心して利用できます。

訪問日・時間は?

訪問看護を開始する前にご相談させていただき訪問日を決めていきます。
1回の訪問時間は約30分で、1人もしくは2人のスタッフが訪問いたします。

よくある質問

Q 訪問看護を受けるには、家族の立会いが必要ですか?
A 必要ありません。おひとりの方でも多数ご利用されています。なお、初回は今後の訪問方針等をご相談させていただきたいので、可能でしたら同席していただけると助かります。

Q 精神科訪問看護で、頼めないことはありますか?
A 医師が作成する「精神科訪問看護指示書」に基づき、具体的なケアが実施されます。そのため、医師からの指示がない支援については、勝手に判断して進めることができません。

Q 部屋の掃除や料理等の家事はしてくれますか?
A 患者様の状態を見て、掃除や片づけを一緒に行うなどの訓練が必要だと判断すればサポートしますが、あくまで精神科訪問看護の中でできる支援を行います。「外出している間に部屋を掃除しておいて」「ご飯を作ってほしい」等のご要望はお受けできません。

Q クリニックを受診しないと、精神科訪問看護は利用できませんか?
A 利用するには、必ず医師の指示書が必要です。当院の医師にご相談ください。

Q 訪問スタッフは何人で訪問しますか?
A 1~2名で訪問します。

Q お茶等は出さないといけない?
A お気遣いは不要です。当院ではお茶等はいただかないことになっています。

Q 訪問看護をお願いしたいが、本人は抵抗感がある様子。どうすればいい?
A 「自分は問題なく日常生活を過ごせているから、助けは必要ない」と支援の必要性を否定する方もいます。また、「具体的にどんなことをしてくれるのか」「訪問スタッフとの相性は大丈夫か」など、不安な気持ちを抱く方も多くいます。
拒否している方に無理にご利用を勧めることはできませんが、ご家族の困りごとをお聞きする中で、ご提案できる方法が見えてくるかもしれません。まずはご家族のお悩みを聞かせてください。
また、必ずしも部屋の中に入る必要はありません。玄関先などで実施することも可能なので、ご本人のプライベート空間以外で利用することもぜひ検討してください。

Q 訪問スタッフとうまくコミュニケーションが取れない。
A 訪問スタッフと相性が悪いと感じる場合は、診察時に医師にご相談ください。人と人ですから、相性の問題は少なからずあるかと思いますのでお気軽にお申し付けください。

生活が充実すると病状の軽減や安定につながり、患者様が望む生活を継続できるようになると考えています。
抱えている不安な気持ちを私たちに話してみませんか。お気軽にご相談ください。

お悩み例

・人との関わりがうまくできない
・現在の生活環境を変えたい
・食事や清掃など身の回りのことが出来ない
・閉居(閉じこもり)をなんとかしたい
・朝起きられないなどの生活リズムを整えたい
・薬をしっかり飲めない
・誰かに話を聞いてほしい
・主治医に話したいことが話せない         など

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